ジェフリー・サックス:米国の「危険な」政策と「西側の偽りの説明」がロシアや中国との緊張を煽る(前半)

2022/8/30(Tue)
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学生字幕コンテスト2023 課題3 :危険な挑発の受賞作です

サックス教授によれば、その始まりは30年前、ソ連圏が崩壊して冷戦が終結したときです。米国の指導層の一部は、もはや世界は一元化され、米国が唯一の超大国として世界を指導するのだと考えるようになり、軍事力を背景にした対外政策を進めました。他国の安全保障など意に介さず、文句ををいう国があれば同盟国を武装して圧力をかけ、必要なら戦争も起こします。1991年以降、米国の軍事介入は100件を超えるというデータもあります。

しかし、このような態度は自滅的でもあります。実際には西側の経済力は相対的にしぼんでいます。日本を入れても人口では世界の12%程度、それに対しBRICSは5か国で世界の40%を占めます。経済力でもBRICSがG7合計のGDPを上回っています。世界のリーダーという実体が揺らいでいるのに、西側は覇権を維持しようとやっきになり、ますます高圧的な態度をとっているようです。

西側が世界の秩序は自分たちが決めるものだと思い込んでいますが、彼らが世界全体に君臨したのはたかだか250年程度にすぎません。それなのに、彼らはそれを権利だと思い込んでいるのです、とサックス教授は指摘します。この時代錯誤の世界認識を改め、他の国々と協調してやっていくことを学ぶ時期がきているようです。(中野真紀子)

ジェフリー・サックス(Jeffrey Sachs)、CSDC(コロンビア大学持続可能な開発センター)所長、SDSN(国連持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)の総裁で、アントニオ・グテレス国連事務総長の下で持続的開発ソルーションを提唱、過去3代にわたる国連事務総長の顧問も務めた。最近の記事 "The West's False Narrative About Russia and China"

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字幕翻訳: 岡崎駿佑/上山雄資(関西大学外国語学部外国語学科3年 受賞当時)

校正:中野