デジタルの闇:米英企業が通信遮断と反体制家の身元割り出しでエジプト政府を支援

 英国を拠点とするボーダフォンは、エジプト政府の命令に従い、エジプトの電話とインターネットのサービスを遮断しました。ボーイング社傘下の米国企業ナルス社は、反体制活動家の身元の割り出しを助ける監視技術をエジプトに売りました。フリー・プレスのティム・カーとニューヨーク市立大学教授C.W.アンダーソンに話を聞きます。カーは、エジプトで通信がどのように遮断されたかを説明し、“国家的脅威”の場合に米国で通信を遮断する根拠となりうる、上院に提出された法案「国家資産としてのサイバースペース防衛法」について論じます。アンダーソンは、2004年の共和党大会と民主党大会での抗議行動を起源とするツイッターの活動家的ルーツをたどります。(8分)

サイバー・セキュリティ強化のために国家安全保障局(NSA)の役割が拡大

サイバー・セキュリティの強化を狙う政府の計画が一部公開されました。国家安全保障局(NSA)と民間企業の協力拡大が盛り込まれています。NSAは、ブッシュ政権の時代に捜査令状なしに国内の通信を盗聴するプログラムを遂行した機関であり、CIAなどに比べて秘密主義的な性格が強いので、人権団体はこの動きに懸念を示しています。

ディープ・パケット・インスペクション:イラン政府のネット検閲を支援する欧米の通信企業

イランでは何千人もの人たちが、世界に向けて自分たちの声を発信しようとインターネットを利用していますが、欧州の通信会社は、イラン政府によるインターネット検閲のための世界最先端級システムの開発を支援していました。この技術は、すでに米国でも使われています。ディープ・パケット・インスペクションと呼ばれる技術を使えば、インターネット接続業者のサーバーに設置した専用の機器をくぐらせることにより、利用者が閲覧したサイトや検索した言葉などすべての情報を読み取ることができます。ネット広告のターゲットを絞り、精度を上げるために利用されたりしますが、プライバシーの侵害につながることが危惧されます。(10分)

議会の民主化こそが、すべての改革案件に先行 ローレンス・レッシグ

ローレンス・レッシグ教授といえば、民主的で開かれたインターネットを守るためのさまざまな提唱を行ってきた、いわばネット世界のグルです。その彼が、ここへきて政治の世界に関心を移し、米国の議会制度を改革することこそ他のすべての民主主義の案件に先行すると指摘します。レッシグ教授が、このような認識に至った理由を聞きましょう。(15分)

FCCが自由で開かれた環境を守る「ネットの中立」規定を提案

オバマ政権で評価されることの一つは情報通信政策です。FCC(米連邦通信委員会)もブッシュ時代の規制緩和路線から様変わりしました。新委員長ジュリアス・ジェナカウスキー氏は2009年9月、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が特定のオンラインサービスを妨害したり、遮断したりするのを防ぐ一連の提案を発表しました。無料のインターネット電話や、ファイル共有ソフトなどによる特定のデータの流れを妨害することも規制されます。また今回は無線電話事業者も初めて規制の対象になります。開かれたアクセスを保証するこれらの措置は、「ネットの中立性」推進派から大いに歓迎されています。(6分)

Googleブックサーチ訴訟の和解は裁判制度を利用した独占の正当化

米国の訴訟和解が日本の著者や出版社にまで影響することで日本でも少なからぬ反響をもたらしたグーグルのブックサーチ機能をめぐる裁判と和解について、一つの視点を提供するセグメントです。グーグル社は大学などの有名図書館が所蔵する膨大な数の書籍をデジタル化し、インターネット上で公開する壮大な計画を数年前から進めています。すでに700万冊以上が電子化されていますが、著作権が保護されている書籍の検索サービスについては、著作権者の権利を侵害するものであるとして米国作家組合や出版社協会を中心とする集団代表訴訟(クラスアクション)が起こっていました。今年4月に訴訟は和解に達しましたが、訴訟の性格上、著作権を保持するすべての人に影響を及ぼすことになるので、問題はさらに拡大しました。(25分)
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